子供の頃に知らないおじさんに体を触られてからおじさんフェチになりました
「この事は内緒だよ、いいね…?」
あの時のおじさんの顔はどうにも思い出せないけれど、パンツの中に滑り込んだ硬くかさついた指の感触は今でも忘れられなくて。
これは私が小学2年生だった頃の話。
私は夕方が嫌いだった。嫌でも独りを思い知らされるから。
私は母子家庭だった。両親は私が幼稚園の頃に離婚して父とはそれ以来会っていない。というか、物心ついた頃にはもう父はいなかった。
女手一つで育ててくれた母は仕事で忙しく、私は学童保育に預けられ学校が終わるとそこへ行く。
学童保育には日中、親が仕事で家にいない子供達がやってくる。宿題をしたり、近くの公園で遊んだり、室内でゲームをしたり。
時々ケンカもしたけれど、それなりに楽しく過ごしていた。
だからこそ夕方が来ると憂鬱だった。友達と過ごす楽しい時間が終わってしまう。兄弟がいる子は連れだって帰っていくし、時間になると家族の誰かが迎えに来てくれる子もいた。
私には兄弟もなかったし迎えに来てくれる人もいなかった。独りで帰るしかなかった。
しかも、家に帰っても母が帰るまでは誰もいない。私独りだ。といっても1,2時間も待っていれば母は帰ってくるのだけど、子供の2時間は長い。
そういうわけで私は夕方が嫌いだった。今でも夕暮れ時になるとふともの悲しい気持ちになってしまう。
その日は何故だかいつもと違う帰り道を独り歩いていた。
理由は覚えていない。馴染みのない道を探検してみたくなったのか、真っ直ぐ家に帰りたくなかったのか。私は少し遠回りになる道を歩いていた。
その道中だった。鮮やかに咲くあじさいが目に入った。
小さな公園の垣根も兼ねて作られた花壇に植えられていたものだった。
深い青と赤紫のコントラスト。日が傾き薄暗くなっていたせいか綺麗なはずのあじさいは毒々しく見えた。
“赤いあじさいの下には死体が埋まっている”
“赤い色は血の色”
怪談の本か何かでこんな話を見たのを思い出す。赤紫のあじさいが一層濃く見えた。
もしかしたらここに死体が埋まっている…?
大人ならそんなわけがないと一蹴できる。けれど小学2年生の私には自ら得た少ない知識が全てだ。
その瞬間、その場所は恐怖の心霊スポットになった。
それでもここに友人がいたならみんなで“わぁーっ!!”と走って逃げられたかもしれない。けれど私は独りだ。
恐怖と孤独の感情が溢れ、私はその場で立ちすくみ泣いてしまった。
その時だった。
「どうしたの?」
大人の男性に声をかけられた。体型は少し小太り。顔は覚えていないけれど髪は薄かった。足はあるから幽霊じゃない、と思ったのだけは覚えている。
男性は泣いている私の頭を撫でて公園へと促した。ベンチに座るように言われ、自販機で買ったジュースを渡される。
“知らない人に声をかけられてもついて行かない”
“知らない人からもらった物を食べない”
母には口うるさく言われていたけれど、気が動転した小学2年生にこんな忠告は無意味だった。
どこかに連れ去られようとしているわけじゃないし、優しそうだし、ジュースも今自販機で買っていたものだし、そんな安心感もあったのかもしれない。
「迷子になったの?」
「何年生?」
「ジュース飲みな」
「おうちはどこ?」
しゃくり泣く私の頭や背中を撫でながら話しかけるおじさん。次第に私も恐怖や孤独が和らぎ落ち着きを取り戻した。
するとおじさんは私の太ももを撫で始めた。そしてその手が徐々に内股へと移動し、スカートの中へと侵入していく。
かさかさと乾燥した硬い手。母のものでも祖父母のものでもない。私が初めて知った肉親以外の男性の手だ。
その手が私のパンツを捉えた。
小学2年生の私にはこれが性的な事だとは理解できない。けれど子供ながらに何か普通ではないなと察した。
「大丈夫、大丈夫…」
不穏な空気を読み取った私を宥めるかのようにおじさんは何度も繰り返しつつ、もう片方の手では頭や背中を撫で続けた。
そうするうちに手はとうとうパンツの中へ潜り込んで。
「少し湿ってるね。おもらししちゃった?」
耳元で囁くおじさんの言葉に私は無言で首を横に振った。
「スベスベだね」
「かわいいね」
「入れちゃいたいけど我慢するね」
おじさんはひたすらそこを撫でながら囁いた。
10分か20分か経った。太陽はまだ沈んではいなかったのでそれほど時間は経っていなかったと思う。おじさんの手が離れた。
「家には帰れるかな?」
「…うん」
「じゃあジュースを飲んだら帰りなさい。おじさんももう行くから」
「はい…」
「この事は内緒だよ、いいね…?」
そう言うとおじさんは去っていった。
残された私はまた独り。私は飲みかけのジュースをゴミ箱へ捨てて、その場から走り帰った。
“この事は内緒だよ”
おじさんの言葉を守ろうと思ったわけではないけれれど、帰ってきた母には言わなかった。言うと叱られるような気がしたから。
他の子は私と同じ体験をしたらどう思うのだろうか。気持ち悪い、怖い、そんな感情を抱くのだろうか。
大人になってからこの出来事を思い出すとこんな疑問が頭を過ぎる。
私はこの時のおじさんにこういった嫌悪感を一切感じなかった。だからといって好印象を抱いたわけでもないけれど、不思議とあの状況を受け入れていた私がいたのだ。
驚かれるかもしれないけれど、私はもう一度おじさんに会おうと公園へ行った事があった。あじさいが枯れた頃、学童の帰りにもう一度通ってみたのだ。結局会う事はなかったけれど。
おじさんに触れられた箇所を指でなぞる。私はこうしてオナニーを覚えた。これも小学2年生の時。
こたつの中でモゾモゾとしていたのが、最古の記憶だから多分おじさんと会って半年くらい経った頃じゃないかと思う。
性器の名前も知らないのに私はオナニーの気持ちよさを知った。
小学2年生でオナニーを覚えたくらいだから初体験も平均よりは早かったと思う。
初めてのセックスは中学1年生の時。相手は同じ中学の3年生の先輩だった。流されるままにしたけれど、正直あまり気持ち良いとは思えなかった。
初めてはみんなそんなものかもしれない。だけど先輩とは何度かそういう事をしたものの、良かったとは思えなかった。
中学生になるとオナニーの頻度も増えた。男の子みたいに毎日のようにしてたんじゃないかと思う。思い浮かべるのは先輩じゃない。いつもおじさんの面影だった。
おじさんならこんな風に触ってくれるかな。
おじさんとなら気持ちいいかな。
おじさんにまた触られたい。
そんな事を思い浮かべながら、布団の中で独り絶頂した。
実を言うと、それまで何度も数々のおじさんに恋をした。
テレビの中の俳優さんや芸人さん。学校の先生。誰も彼も小太りで頭の薄いおじさんだった。
だけどそれを友達に言えば敬遠されるのは分かっていたから誰にも言った事はない。
それに芸能人はともかく、身近な男性であっても二回りも三回りも年上の人にアプローチする程の勇気が当時の私には無かった。
これでも一応私の恋愛対象は一般的ではないという自覚があったのだ。
そんな私がおじさんに初めて抱かれたのは高校2年生の時。
相手はアルバイト先の常連さんだった。
私はラーメン屋でアルバイトをしていた。おじさんは週に2回ほど、20~21時頃にやってくる。
私好みのおじさんで接客すると気さくに話しかけてきてくれる。私は間もなく恋に落ちた。
ある日、私の上がり時間とおじさんの退店のタイミングが重なる事があり、思いがけず一緒に帰る事となった。
たわいもない話をしながら夜道を歩く。言うならこのタイミングしかない。
アルバイトをして、それなりに大人の男性と接点も持つようになって、友達と学校ばかりが全てじゃない。中学生の頃よりも世界が広がった事で自ら年上の男性にアプローチできるくらいには成長できた。
私は意を決して告白をした。
「私、おじさんの事好きです」
「あはは、今の若い子はお世辞が上手いなぁ」
「いやいや、本当ですって」
「そんな事言ったら本気にしちゃうよ?」
「いいですよ…?」
最初は冗談めかしてかわしていたおじさんも私の声のトーンが本気なのだと察すると言葉を発しなくなった。
そして別れ際。私はキスをされた。さっき食べたラーメンの風味だった。
流れ的にはこのまま二人きりになれる場所へ行って…となるのだろうけれど、夜も遅かったしこの日は連絡先交換だけして別れた。
「あっ…んっ…いい…」
「本当にいいの…?」
「うん…」
「入れちゃうよ…?」
「うん…入れて…」
数日後、私は初めて行ったラブホテルで抱かれた。おじさんのキスは最初の時とは違ってミント味。きっと気を遣ってくれたのだろう。
優しくおっぱいを揉まれて、でも荒々しく乳首を舐め吸われて、空いたもう片方の手でクリトリスを弄られる。
あぁ…気持ちいい…
私はこの日、初めてセックスの良さを知った。子宮の奥がジンと疼くような感覚。奥からじっとりと愛液が染み出し溢れる感覚。胸一杯に溢れる多幸感。
これが本当に好きな人とするセックスなのだと実感した。
「あぁ…いい…気持ちいいよぉ…」
「僕もいいよ…」
「んっ…んっ…!もっと…もっといっぱいしてぇ…」
「っ…そんなに締め付けたら…」
「あぁっ…!ダメ…ダメ…いい…気持ちいい…好き…好きぃ…!!」
私は夢中でおじさんを求めた。両足をおじさんの腰へ絡め、両腕でおじさんを引き寄せて、どこまでも一つになりたいと欲した。
やがておじさんの腰を振るリズムが速くなる。
「…っ…もう…イクよ…?」
「うん…うん…」
私はさらに強くしがみつきそして、おじさんが中で果てるのを子宮の全てで味わった。
自然と涙が溢れる。おじさんはそれを指で拭ってくれた。それは幼い頃感じた硬くてかさついた指の感触に似ていた。
この後おじさんは店へ来なくなった。連絡も取れなくなった。
なんで?どうして?私の事はどう思ってたの?好きでもないのに抱いたの?
当時の私は悲しみのどん底に暮れたけれど、大人になった今ならおじさんの気持ちもわかる。
大人には仕事や社会的立場がある。もしかしたら家庭だってあったかもしれない。未成年に手を出すなんてリスキーだ。
でも女子高生に誘われて嫌な気はしない。一度だけ、魔が差してしまった。それだけの事ではないかと思う。
それでも当時の私にはとてもショックな事で、結局ラーメン屋のアルバイトはその後すぐに辞めてしまった。
おじさんとの初体験で私はやっぱりおじさんが好きなのだと、さらに強く確信した。だから私は今もおじさんに恋をする。
テレビの中のおじさん。
街中ですれ違ったおじさん。
どこかのお店のおじさん。
毎日どこかで誰かに小さな恋をしている。
だけど、おじさんと肉体的に繋がりたい時は出会い系アプリを使う。その方が手っ取り早いからだ。
“小太りで頭が少し薄いくらいの40歳以上のおじさんがタイプです”
こんな書き込みを見たら私かもしれない。
おじさんに唇を塞がれ、乳房を愛撫されて熱く硬いモノで中を穿たれ歓び喘ぐ。これが私の幸せ。